近年、新型コロナウイルス流行に伴う受診控えの影響で全国のMR(麻疹・風疹混合)ワクチンを受けた子供の割合が低下しています。定期接種が不足すると感染症流行が懸念されます。
麻疹は空気感染、飛沫感染、接触感染により非常に感染力が強い感染症です。乳幼児や免疫力の低下している方が感染すると、肺炎や脳炎などの合併症を併発することがあり、重症の時には死に至ることもあります。
風疹は、飛沫感染でヒトからヒトへ感染が伝播します。まれに脳炎などの重い合併症を起こします。また、妊娠初期の妊婦が感染すると、先天性風疹症候群の子供が生まれる可能性が高まります。
MRワクチンの定期接種は、1歳と小学校入学前の1年間の合計2回接種です。2回接種により高い確率で感染を防ぐことが可能です。